アルファ・プラスアルファ

デジタルカメラ(α7C II, α7R IV, α900, etc)とフィルムカメラで撮ってます

α7R IV

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α7 IIIからα7R IVに買い替えました。α7R IVは6100万画素の高画素が特徴のカメラですが、高画素機であることをユーザーにあまり意識させることなくα7 IIIと同じように使えます。α7 IIIは2018年3月の発売、7R IVは2019年9月の発売で、α7 IIIの発売から1年半の間に、おそらくユーザーフィードバックをもとに、いろいろなところが改良されています。

 

よくなった点

1. グリップ

格段に持ちやすくなりました。なぜ初めからこの形にしなかったのでしょうか。α7 III以前の機種ではグリップが短く、中指にかかる窪みのところがやや下にあるため小指があまり、持ちにくいという批判がありました。α7R IVではグリップが長くなり、小指が余らない形状になっています。
α7の先祖、ミノルタフィルムカメラα-7は小指があまらない持ちやすいグリップでしたので、比較しました。

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左がα7R IV、右がミノルタα-7です。中指がかかる窪み部分の形状は違いますが、中指から小指がかかる位置が同じような高さにきます。

2. 電子ビューファインダー(EVF

EVFの画素数が576万画素と、α7 IIIの236万画素から2倍以上になりました。ファインダー倍率は0.78倍でα7 IIIと同じです。α7 IIIのEVFの画素数はあまり多くありませんが、個人的には十分見やすかったです。画素数が多くなったことでよりきめ細やかな画像として被写体を見ることができるようになったので、コシナのマニュアルレンズ等を使用するときにマニュアルフォーカスしやすくなりました。

3. 各種ボタン

ストロークが長くなり、押しやすくなったということもありますが、押している感覚がよりわかりやすくなりました。フォーカスセレクターも滑り止めが深くなって操作しやすくなっています。

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4. 選択できるアスペクト比

これまでは3:2と16:9のみでしたが4:3と1:1が追加されました。とくに1:1は、大口径のレンズと組み合わせることで6x6の中盤カメラの被写界深度と高解像度(1:1では4000万画素)を模擬できます。
また1:1ではイメージサークルが大きめのAPS-C用レンズを4000万画素で使える可能性があります。実際にどれくらいのレンズが使えるかわかりませんが、マップカメラの記事をみるとE 35mm F1.8 OSSは1:1で使えそうです。

5. USB Type-Cポートの追加

使用しているパソコンがMacなので、Macの電源に使用しているType-CケーブルをACアダプタから抜いてα7R IVに接続すれば写真をMacに転送できるので便利です。

6. リアルタイムトラッキングの追加

α7シリーズでは初です。最近のソニーカメラの目玉機能のひとつで、追いかけて欲しい被写体をボタン押しもしくはLCDのタッチでセットすると追尾しつづけてくれる機能です。動体を撮るためのかなり強力な機能です。

7. フォーカスエリア枠の色

黒から白へ変更になり暗い被写体を撮影する時もフォーカスエリアが視認しやすくなりました。また、赤色も選択できるようになりました。

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8. セカンドSDカードへの継続保存

一番目のSDカードの容量がなくなると自動的に二番目のカードに記録できるようになりました。おそらくこの機能はα7 IIIにはなかったと思います。α7R IVは1画像の容量が大きいためSDカードの減りが早いのでこの機能はうれしいです。

9. メカニカルシャッターの静音化

かなり静かになりました。新開発のシャッターユニットとダンパーにより、シャッターによるブレも低減しているそうです。

補足

静止画連写時の書き込みによるもたつきが生じるというレビューがありますが、ソニーのTOUHGシリーズ SDカード(Write 299MB/s)を使うかぎり、あまり気になりません。低速のSDカード(例えばWrite 60MB/s)では連写後、数秒間書き込み中になり何もできなくなってしまうので要注意です。α7R IVで連写する場合は高速書き込みのSDカードが必須となります。

 

わるくなった点

1点のみあります。バッテリーの持ちはα7 IIIに比べて確実に悪くなりました。EVF使用時の静止画撮影可能枚数のメーカー公称は、α7 IIIは610枚、α7R IVは530枚となっています。実際に使っている感じでは、α7 IIIは1200枚、α7R IVは700-800枚くらいです。画像センサーとEVFの画素数が倍以上になり消費電力が大きくなっているはずなので、撮影可能枚数が減るのは当然ではあります。普段使いとしては700枚も撮れれば十分です。

 

まとめ

高画素化とともにオートフォーカス性能も向上しており、普通に手持ちで使っても高画素を活かせるカメラです。手持ちで使う場合は、シャッタースピードをα7 IIIなどに比べて1段高速にしたほうがよりブレは少なくなるでしょう。細かい部分がブラッシュアップされていて、α7 IIIよりも全体的に使いやすくなっていて、高解像度を重視するのであればα7R IVはよい選択だと思います。