アルファ・プラスアルファ

デジタルカメラ(α7C II, α7R IV, α900, etc)とフィルムカメラで撮ってます

HI-MATIC 7

S0101827

ミノルタのHI-MATIC 7を購入しました。1963年発売のレンジファインダー式のレンズシャッターカメラで、HI-MATICシリーズ二番目のカメラです。前年の1962年に初代HI-MATICがアメリカの有人宇宙船フレンドシップ7号とともに宇宙に行ったことから、HI-MATIC 7と名付けられたようです。もう一つフレンドシップ7号から7をとったカメラがあって、一眼レフカメラのSR-7です。こちらは1962年発売です。これ以降、ミノルタが力を入れて開発したカメラには7が付くようになり、ミノルタの名機α-7を経由してソニーのα7まで受け継がれています。

HI-MATIC 7の発売時の価格は21,900です。1963年の大卒初任給が約18,000円、今の大卒初任給21万円なので、HI-MATIC 7を2020年の価値で換算すると大体25万円くらいのカメラです。今のα7 IIIくらいの価格帯のカメラだったのでしょうか。(60年当時は大学へ行く人が今よりずっと少ないので、平均給与からみるともっと高価なものだったでしょう)。

このカメラはプログラムシャッターによる自動露光(明るさに対して、絞りとシャッタースピードの組み合わせが決まったテーブルを持っていて、計測した明るさにマッチする組み合わせを自動的に選ぶ)ができます。露出計はレンズの上についていて、計測した明るさはファインダー内の針で示されます。初代HI-MATICは自動露出もしくはシャッタースピード1/30固定での絞り変更しかできませんでしたが、HI-MATIC 7は露出計で計測した明るさをもとに手動で絞りとシャッタースピードを合わせ適切な露出にすることができます。その方法はやや面倒です。まず、ファインダー内の露出計の値を見ます。その値がEV=10だとすると、今度はレンズ鏡筒についている絞りのリングとシャッタースピードのリングを回して、EV=10となる組み合わせにセットします。例えば、絞り優先で撮りたいなら、絞りを固定したまま、シャッタースピードのリングを回してEV=10となるシャッタースピードにセットします。
私の購入した個体は露出計は動いているのですが自動露光の動きが怪しかったので、マニュアルで絞りとシャッタースピードを調整して撮影しました。撮影のテンポは良くありませんが、問題なく撮影できました。

フィルムの感度を設定するレバーもレンズ鏡筒についていてASA 25から800まで設定可能です。フラッシュのシンクロターミナルとセルフタイマーもレンズ鏡筒についています。ほとんどの機能がレンズに集約されたカメラですね。

以下、作例。

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FUJICOLOR 100