オールドデジカメという分野があるらしい。明確な定義があるわけではなさそうですが、たぶん生産終了して中古市場でしか手に入らない古めのデジカメのことだと思います。そのようなデジカメをあえて購入して写真撮影を楽しんでいる人たちが存在するという。
イメージセンサーがCCDなら完全にオールドデジカメの範疇だろうし、あとは2010年以前に発売されたデジカメもオールドデジカメと言ってもいいでは。私が持っているデジカメではα900(2008年発売)やGXR(2009年発売)がオールドデジカメでしょう。
あえてオールドデジカメで写真を撮る理由はそのカメラでしか体験できないことがあるからだと思います。個人的には、α900なら最高の一眼レフ光学ファインダーで撮りたいだし、GXRならレンズとセンサーを併せて最適化して作ったちょっと特殊な標準マクロレンズ GR LENS A12 50mm F2.5 MACROを使いたいなどです。今、あえて古いデジカメを買う人たちにとっては、最新のデジカメにはないちょっと未完成なところから生じる「緩さ」が逆に新鮮だったりするのかもと想像します。
またオールドデジカメは一般的には安価です(発売時からあまり値段がかわっていないものや高くなっているものもあります)。コンパクトカメラなら数千円で買えるものが多いようです。フィルムカメラを使う理由もそのカメラでしか味わえない何かがあるからでしょうが、フィルムカメラの場合はフィルム代、現像代、(必要なら)プリント代やデジタル化の料金がかかり、36枚で数千円コースとなります。オールドデジカメはフィルムカメラと違ってランニングコストがかからないし、撮影結果もすぐわかります。今のデジカメとは違う何かを味わいたいならフィルムカメラよりオールドデジカメの方が障壁が低いです。
オールドデジカメで注意する点はバッテリーです。古いカメラのバッテリーはすでに生産終了していて中古や非純正のものしか手に入らないものも多いようです(幸いα900のバッテリーNP-FM500Hは今でも新品で手に入る)。オールドデジカメのなかにはリチウムイオンバッテリーの代用として乾電池も使用できるものがありました(たとえばGR DIGITALシリーズ)。そのようなカメラを選択すれば、エネループ等で代用できます。ただし、バッテリーに比べて撮影枚数は十分の一くらいに減り、数十枚しか撮れませんが。
私が持っているオールドデジカメ、GXRとGR LENS A12 50mm F2.5 MACROで2016年に撮った写真を載せます(GR LENS A12 50mm F2.5 MACROの現在の中古価格は3万円前後、ヨドバシの販売終了時の価格が35,800円なのであまり値下がりしていないようです)。
GXRとGR LENS A12 50mm F2.5 MACRO(2009年発売)は、今でも素晴らしい画像を出してくれます。