S10 24-72mm F2.5-4.4 VCはGXRのボディと同時に2009年12月に発売されたGXR用カメラユニットです。GXRはレンズ交換式ではなく、レンズと画像素子が一つになったカメラユニットを交換して使用する、非常にユニークなカメラシステムでした。
GXR用のカメラユニットは、
A12 50mm F2.5 MACRO
S10 24-72mm F2.5-4.4 VC
P10 28-300mm F3.5-5.6 VC
A12 28mm F2.5
A16 24-85mm F3.5-5.5
の5種類と、LEICA Mマウントレンズを装着できる
GXR MOUNT A12
の1種類、合計6種類が発売されました。
この中で唯一持っていなかったものがS10だったので、最近どんな写りなのか気になりだし購入しました。
S10 24-72mm F2.5-4.4 VCの仕様
センサ 1/1.7型 CCD
画素数 1000万画素
焦点距離 5.1mm-15.3mm (24-72mm 35mm換算時)
シャッタースピード 180秒~1/2000秒
手振補正 イメージセンサシスト式
重量 161g
今となっては1/1.7型は豆粒センサーですが、当時は性能のよいコンデジに搭載されたりする、ちょっと大きめのセンサーでした。S10のレンズ 24-72mm F2.5-4.4 VCはリコーのコンデジGX200と同じものだと思われます。S10の1/1.7型 CCDはGR digital IIIと同じものとのことです。GX200の後継機は発売されることなく、GXR + S10がその役割を担ったようです。GX200のCCDからGR digital IIIのCCDに変更され、GX200より高感度に強くなりました。
S10はGX200と同様にステップアップズームが使えます。24mm、28mm、35mm、50mm、72mmと単焦点レンズのラインナップとしてよくある焦点距離に5段階で変更できます。
GXRは他のユニットでも同じなのですがオートフォーカスの遅さとシャッタータイムラグが気になります。
またISOオート場合、ISOが114、119、141、154、168などとかなり細かく変わります。どれくらいのステップ幅かはわかりませんが、今のデジカメでは見られない特徴かと思います。少なくともソニーのカメラや昨年お借りしたGR IIIxではこれほど細かくは変わりません。映像素子が同じだと言われているGR digital IIIでも同様です。GR digital IIIと異なるのはベース感度です。GR digital IIIはISO 64ですが、S10はISO 100です。S10ではベース感度を上げて、高感度耐性をよくしたのでしょうか。
以下、作例。
GXR, S10 24-72mm F2.5-4.4 VC, 72mm
GXR, S10 24-72mm F2.5-4.4 VC, 72mm
GXR, S10 24-72mm F2.5-4.4 VC, 72mm
GXR, S10 24-72mm F2.5-4.4 VC, 50mm
GXR, S10 24-72mm F2.5-4.4 VC, 35mm
GXR, S10 24-72mm F2.5-4.4 VC, 28mm