フルサイズEマウント用の28mm単焦点レンズはソニー純正では2015年発売のFE 28mm F2 (SEL28F20)しかありません。サードパーティーを探してもシグマ 28mm F1.4 DG HSM ArtとLensbabyのVelvet28の2本だけです。シグマ 28mm F1.4 DG HSM Artは一眼レフ用レンズのマウント部分だけをEマウントに変更したレンズで重さが925グラムもあり、Lensbabyのほうはソフトフォーカスレンズかつマニュアルフォーカスなので、どちらも普段使いできる普通の28mmのレンズではないです。
てっきり28mmという焦点距離は常用する画角のレンズで、選択肢もそれなりにあると思っていました。iPhoneのメインカメラの画角はフルサイズ換算28mmだし、Mマウントだとズミクロン、エルマリート、ビオゴン、ウルトロンなどいっぱいありますし、コンパクトカメラのGRシリーズは28mmが基本です。しかし、フルサイズEマウントでは28mm単焦点レンズの選択肢がほぼ1本しかないのです。
一方、24mm単焦点レンズは結構あります。ソニーだとFE 24mm F1.4 GMとFE 24mm F2.8 Gの2本、レンズ性能が高いGMレンズとGレンズです。シグマは24mm F2 DG DNと24mm F3.5 DG DNの2本、タムロンは24mm F/2.8 Di III OSD M1:2の1本がラインナップされています。これは広角レンズの定番焦点距離が28mmから24mmになったことを意味しているのでしょうか。もしくはキットのズームレンズが28mmはじまりのため、多くの人はキットレンズと焦点距離が被る28mm単焦点を敬遠し、28mm単焦点が売れないとメーカーが判断しているからでしょうか。
個人的には24mmより28mmの方がパースがつき過ぎず使いやすいので、コンパクトで絞りリングがついたGレンズ(仮称FE 28mm F2.8 G)みたいなレンズを発売してくれるといいなと思います。
α7C IIで28mm単焦点レンズを使いたいときはマウントアダプター経由でBiogon T* 28mm F2.8 ZMをつけています。アダプターはコシナのVM-E Close Focus Adapterです。ヘリコイドが付いていて寄れないMマウントレンズを寄れるようにしてくれます。