アルファ・プラスアルファ

デジタルカメラ(α7C II, α7R IV, α900, etc)とフィルムカメラで撮ってます

都電荒川線 with GF670 Professional

路面電車に乗りたくなって、東京で走っている路面電車といえば都電荒川線、ということで一日乗車券(400円)を購入し、途中下車しながら始発駅(早稲田)から終着駅(三ノ輪)まで乗りました(公式には三ノ輪が始点で早稲田が終点です)。荒川線に乗るのはかなり久しぶりです。昔は東京でもたくさん路面電車が走っていたようですが、今では荒川線のみが残っています。

富士フイルムの中判フィルムカメラGF670 Professionalと、富士フイルムブローニーフィルム PRO 160 NSを2本持って出かけました。GF670は最新にして最後になるであろう蛇腹のフォールディングカメラです。富士フイルムコシナの共同開発です。設定を変えることで6×6または6×7のサイズで撮ることができます。120のフィルムで6×6だと12コマ、6×7だと10コマ撮影できます。今回は6×7に設定して撮りました。

PRO 160 NSは1年前に生産中止になったフィルムです。生産中止になる前に購入し冷凍保存していました。ブローニーフィルムのPRO 400Hも生産中止になっていたので、富士フイルムから販売されているカラーネガ ブローニーフィルムはなくなってしまいました。カメラメーカーのなかでは最後まで中判カメラを販売していて、GF670は今でも富士フイルムでメンテナンスサービスが受けられます。しかし、カメラより先に中判用のカラーネガフィルムをなくしてしまうとは。

前置きが長くなりましたが、早稲田から途中下車しつつ三ノ輪までの間GF670で撮った写真を載せます。

GF670 Professional, PRO 160 NS

早稲田から出発しましたので、早稲田大学の象徴としてよくメディアなどで見られる大隈講堂を撮りました。3月で授業が無いため学生はほとんどいません。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

早稲田停留場です。ここが出発点です。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

鬼子母神前で最初の途中下車。ここまではあまり乗客が多くなかったですが、私が下車するのと入れ違いにたくさん人が乗ってきました。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

鬼子母神堂です。このお堂は日蓮宗の寺院で国の重要文化財だそうです。なぜか境内に駄菓子屋があります。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

次は庚申塚で下車して、巣鴨地蔵通りを通って高岩寺とげぬき地蔵)まで歩きました。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

次は飛鳥山で下車しました。飛鳥山に展示してある機関車D51、通称デゴイチです。この機関車の走行距離なんと194万キロとのことです。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

こちらは都電荒川線で走っていた車両、都電6080です。昭和24年(1949年)製造、昭和53年(1978年)まで走っていたとのことです。今回のベストショットです。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

青淵文庫という建物(1925年竣工)です。渋沢栄一の80歳と男爵から子爵に昇格したお祝いに建てられたそうです。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

寒桜、ほぼ満開です。寒桜は地域によっては1月に咲くらしいですが、東京だと満開になるのは例年3月上旬とのことです。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

飛鳥山を後にして、次は荒川車庫前で下車しました。ここは荒川線の車両基地です。出番待ちしている車両が並んでいます。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

熊野前で下車。頭上を舎人ライナーが走っています。飛鳥山からこの先の町屋駅前まで、荒川線は道路と並走しています。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

終着駅三ノ輪です。お昼過ぎに早稲田を出発して、あちこち下車しながらぶらぶらしてきたので夕方になってしまいました。

 

GF670 Professional, PRO 160 NS

商店街ジョイフル三の輪の入り口を撮ってフィルムを使い切りました。

 

都電荒川線は山手線ほどではないですが、次から次へと電車がきます。頻度は都営地下鉄と同じくらいでしょうか。乗車率も一部の区間王子駅町屋駅前の間はかなり高くて、車内は人でぎちぎちになりました。

車幅はバスより狭くて、一方、全長は一般的なバスより長いと感じました。車内はバスと異なって、車両の中心部を起点に対称的な作りとなっています。車両前方のシートは前向きになっていますが、車両後方のシートは後ろ向きになっています。上りと下りで進行方向がかわるためにそのような作りとなっているのだと思います。

 

三ノ輪に着く直前にカメラバックからGF670を取り出したところ、隣に座っていた年配の女性に「すごいカメラ持っているね」と話しかけられました。GF670を持っていて話しかけられたのは初めてです。レンズを畳んだ状態のGF670だったので、人によってはカメラだとわからないと思いますが、この方は一目見てカメラだとわかったようです。フォールディングカメラをご存知なのかもしれません。「これはフィルムのカメラです」と伝えると、「デジカメって味気ないよね」とおっしゃっていました。確かにそうかもしれません。